根管治療
根管治療について
根管治療が必要な症状とは
歯の中心には歯髄(歯の神経)があります。歯髄に細菌感染が生じる、または外傷等の理由で歯髄変性が生じた場合に根管治療が必要になります。
症状としては下記症状があります。
- 1. 歯が強くしみる
- 2. ズキズキする
- 3. 物を咬むと痛い
また、細菌感染が歯槽骨まで及んだ状態(根尖性歯周炎)でも根管治療が必要になります。
この場合は下記症状があります。
- 1. ズキズキする
- 2. 物を咬むと痛い
- 3. 顔が腫れる
*何が原因で歯が痛くなるのか
歯の神経が細菌感染等による炎症反応を生じる事で痛みが生じます。
根管治療の具体的な治療方法
感染してしまった神経を機械的化学的に除去する治療です。具体的にはタービンで歯髄に達する穴を開け、ファイルという針状の器具で神経をかきだす。また薬液により洗浄を行います。
*歯の神経が残っている場合
麻酔した状態で上記の治療を行います。
*歯の神経が残っていない場合
麻酔の必要がないため無麻酔で治療を行います。
きちんと根管治療をしなかった
場合の例
根管治療をきちんと行わず、治療を中断してしまうと更に感染が進行します。多くの場合痛みが落ち着いているため患者さんは油断してそのまま放置してしまいがちですが、非常に危険です。
治療のために歯に穴を開けていますので、進行のスピードは早く、2~3か月治療した事で抜歯になるケースもあります。
抜歯しなければならないケース
広範囲に感染が進行したケースでは抜歯になります。
当院の痛みに対する配慮
痛み止めの処方
治療歯の咬み合わせ調整
鎮痛効果のある薬を根管治療で使用
マイクロスコープを導入しました
マイクロスコープとは
通常、歯科医は肉眼での治療もしくはルーペで拡大した視野での診療を行いますが、マイクロスコープはもっと拡大倍率を上げた状態での診療を可能にしてくれます。特に根管治療やレジン充填等の治療、もしくは歯周病治療(歯石除去)で有効ですが、様々なケースでの診療レベルを上げる手助けをしてくれる器械です。
また、カメラによる撮影が可能なため治療の記録、患者さんへの詳細な説明にも非常に有効です。
マイクロスコープ治療の
メリット・デメリット
メリット
- 精密な診療が可能になる。
- カメラで撮影が可能になるため、患者さんへの詳細な説明が可能。
デメリット
- レンズを覗きながら狭い視野での診療になるため、視界以外のものは
見えない。 - より精度の高い治療になるため開口時間が長くなる可能性がある。
マイクロスコープを扱う
治療メニュー
根管治療
レジン充填治療
歯周病治療
根管治療で言えば根管内の状態(汚染程度、破折ファイルの状態、感染歯質の有無)がはっきり分かるため、より予知性の高い治療が可能になります。
レジン充填で言えば感染歯質の有無、レジン充填後の段差がないか分かるようになります。
マイクロスコープ治療と
肉眼治療の違い
- 拡大することで、正確でレベルの高い歯科治療を患者様に提供できる。
- 拡大することにより、正確でわかり易い説明を、患者様の負担にならない
時間で行うことが可能になります。 - 診療を動画で残すことができる為、継続的な患部の比較を正確に行うことが
できる為、患者様にも正確でわかりやすい説明が可能になります。
見える範囲
マイクロスコープ | 1~5歯 |
---|---|
肉眼 |
明るさ
マイクロスコープ | 8万ルクス |
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肉眼 | 無影灯の明かるさになります。 |
治療の質
マイクロスコープ | 高い |
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肉眼 |
虫歯の再発率
マイクロスコープ | 根幹内や窩洞の細部まで明るい状況で確認することが出来る為、肉眼に比べより高いレベルの治療が可能です。 |
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肉眼 |
治療の可視化
マイクロスコープ | ○ |
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肉眼 | × |
マイクロスコープ | 肉眼 | |
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見える範囲 | 1~5歯 | |
明るさ | 8万ルクス | 無影灯の明かるさになります。 |
治療の質 | 高い | |
虫歯の再発率 | 根幹内や窩洞の細部まで明るい状況で確認することが出来る為、肉眼に比べより高いレベルの治療が可能です。 | |
治療の可視化 | ○ | × |
見える範囲に関して
マイクロスコープは倍率によって見える範囲の大きさはかわります。治療部位ごとにマイクロスコープを使用しますので、肉眼の方が視野は広いですが、マイクロスコープを用いても問題はないです。
導入の経緯について
元々サージテル社の10倍ルーペを愛用していました。拡大倍率だけで言えば、10倍あればほとんどの診療に支障を感じた事はありません。
しかし、直視での診療スタイルになるため顔を下向きにした姿勢を長時間取ることになり、首の負担が年々ひどくなってきました。マイクロスコープはまっすぐ前を向いた姿勢での診療が行える事、診療中の画像を撮影して患者さんにすぐ説明が出来る事のメリットを考えて導入に至っています。